トゥルー・デュ・クリュ

トゥルー・デュ・クリュ(Trou du Cru)は、フランス・ブルゴーニュ地方コート=ドール県で生まれた牛乳製のウォッシュタイプチーズです。
1980年代初頭にチーズメーカーのロベール・ベルトーによって開発されました。直径約4.5cm・重さ約60gの小さな丸型で、紙カップに包まれた愛らしいサイズが特徴です。250gの中型ホイールサイズも存在し、こちらは木製の容器に入って販売されます。
熟成は5〜9週間で、そのうち4週間は1個ずつ手作業でブルゴーニュのマール(marc de Bourgogne)という地元産の強い蒸留酒を使って丁寧に洗いながら熟成させます。この工程がチーズに独特のわら香とウォッシュ特有の風味を与えます。外皮はオレンジ色で食べられます。AOC/AOP認定はなく、ベルトー社が主な生産者です。
エポワスとの関係
トゥルー・デュ・クリュはしばしば「エポワスのミニチュア版」と表現されます。同じブルゴーニュ地方産の牛乳ウォッシュチーズで、同じくマールで洗って熟成させるという製法も共通しており、生みの親のベルトー社はエポワスの有名生産者でもあります。
エポワスはブルゴーニュを代表するAOP認定チーズで、直径約10〜12cmとトゥルー・デュ・クリュよりずっと大きく、熟成期間も長め。風味はエポワスの方がより強烈で複雑ですが、トゥルー・デュ・クリュは小ぶりで扱いやすく、食べきりサイズとして1人でさっと楽しめる手軽さが受けています。「エポワスを試してみたいが量が多い」「もう少し手頃に楽しみたい」という方にも向いています。
トゥルー・デュ・クリュの写真
ベルトー社(Berthaut)製造の「Le Trou du Cru」です。
渋谷の東急フードショーにある「フェルミエ 渋谷店」で購入。
2014年9月当時60gで1,170円(税込1,264円)でした。
味と食べ方(ペアリング)
外皮はウォッシュチーズらしいやや刺激的な香りがありますが、中の生地はアイボリーイエローでやわらかくクリーミー。マール由来のほのかなわら・麦のような香りと、濃厚なミルクのコクが重なります。ウォッシュタイプの中では強さはミドル程度で、エポワスほど個性が突出しておらず、初めてウォッシュチーズに挑戦する方でも比較的食べやすいチーズです。
小さいサイズなのでそのままひとつ丸ごとスプーンですくって食べるか、バゲットに乗せて食べるのが定番です。常温に戻してから食べると中の生地がとろりとして風味が最大限に引き出されます。
ワインはブルゴーニュの赤ワイン(ピノ・ノワール)との相性が産地ならではの組み合わせです。同じブルゴーニュ産の白ワイン(シャブリなど)や辛口のスパークリングワインとも合います。マールで洗っているチーズだけあって、ブランデーや蒸留酒系との相性も悪くありません。
購入店
- フェルミエ 渋谷店(2014年9月)




