ローヴタン

ローヴタン
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    ローヴタン(Rovethym、ロヴティム)は、フランス南部プロヴァンス地方で作られる山羊乳(無殺菌乳)のシェーブルチーズです。
    名前は「Rove(ローヴ)」+「Thym(タイム)」を組み合わせた造語で、ローヴ種の山羊の乳で作られ、タイムの風味をつけたチーズであることをそのまま示しています。

    ローヴ(Rove)はプロヴァンス地方の古来から飼育されている山羊の品種で、茶色〜こげ茶色の毛並みと左右に大きく伸びる平らな角が特徴的です。乾燥した南仏の土地に自生するタイムやローズマリーを食んで育つことから風味豊かなミルクを出すとされており、近年このローヴ種にこだわって飼育する農家も増えています。
    伝統的な製法で丁寧に作られ、約3週間熟成させます。製造は山羊の自然な産乳時期に合わせているため、初春から晩秋が旬となります。

    形状は全長約7cmのしずく型(紡錘形)で、重さは約100g。クリーム色の自然なしわ寄りの外皮を持ち、チーズの中央に縦に一本の窪みがあり、そこにタイム(またはローズマリー)の一枝がはさんであるのが最大の特徴です。このハーブは熟成中にチーズに香りを浸透させる役割も担っています。

    ロヴ・ド・プロヴァンスとの違い

    同じローヴ種の山羊乳を使ったシェーブルチーズとして「ロヴ・ド・プロヴァンス(Rove de Provence)」があり、こちらは農家製のものも多いです。ロヴ・ド・プロヴァンスはタイムなどハーブを使わないプレーンタイプが基本で、ローヴタンとは形状・ハーブの有無・用途のスタイルが異なります。同じ乳種・同じ産地から生まれながら、ハーブを纏うか纏わないかで全く異なる個性を持つ兄弟チーズと言えます。

    ローヴタンの写真

    フロマージュカフェ フェルミエ 麻布十番で購入。
    2014年6月当時1,760円+税でした。

    味と食べ方(ペアリング)

    若い熟成の状態ではしっとりとした食感で、きめ細かな組織が口の中でなめらかに溶けていきます。山羊乳のさわやかな酸みと、タイムの清涼感ある香りが重なり、南フランスの草原を思わせるような華やかで爽やかな風味が広がります。熟成が進むと生地が引き締まり、山羊乳らしいコクと風味が増してきます。

    そのままバゲットに乗せてシンプルに食べるのが最もチーズとハーブの風味を楽しめる食べ方です。はちみつとの組み合わせも南フランスらしい定番で、山羊乳の酸みと蜂蜜の甘みが絶妙に調和します。オリーブオイルをひとたらしするのも地中海スタイルらしい楽しみ方です。

    ワインとの相性は、シャンパーニュや辛口スパークリングワインが最も華やかにチーズの風味を引き出すとされています。ソーヴィニョン・ブランなどの辛口白ワインとも相性がよく、プロヴァンスのロゼワインとの組み合わせは産地同士の自然なペアリングです。

    購入店

    • フロマージュカフェ フェルミエ 麻布十番(2014年6月)
    分類
    🧀シェーブルチーズ🧀ナチュラルチーズ🇫🇷フランス🐐山羊(ヤギ)