イェトオスト

イェトオスト(Gjetost)は、ノルウェー発祥のブラウンチーズ(Brunost)と呼ばれる独特なジャンルのチーズです。
「Gjet(イェト)」はノルウェー語で「山羊」、「Ost(オスト)」は「チーズ」を意味し、名前のとおり山羊乳を原料としたチーズとして誕生しました。現在は牛乳のホエー(乳清)をベースに山羊乳・クリーム・乳糖を加えて作られるものが主流で、山羊乳の比率が10%以上のものがイェトオスト、牛乳のホエーのみで作ったものは「ミセット(Mysost)」と呼ばれて区別されます。
製法はチーズというよりキャラメルの製法に近く、ミルク・ホエー・バターミルクなどを長時間じっくり煮詰めてカラメル化させ、クリームを加えて風味を整えてから型に流し込んで固めます。この加熱とカラメル化の工程が独特のチョコレートブラウン色と甘みを生み出しています。
日本では「スキ・クイーン(Ski Queen)」というブランド名で知られており、ノルウェーの国民的チーズとして現地では朝食の定番食材として長く親しまれています。輸入通関上はホエーチーズとしてナチュラルチーズに分類されますが、日本の乳等省令上は濃縮ホエイとして分類されるという少し特殊な位置づけのチーズです。
一般的なチーズとの大きな違い
イェトオストは、通常のナチュラルチーズと製法が根本的に異なります。一般的なチーズは牛乳などにレンネット(凝乳酵素)と乳酸菌を加えてカードを作り、ホエーを除いて熟成させますが、イェトオストはホエーを捨てずにむしろそれを主役として煮詰めて作ります。
その結果、外見も味も食感も通常のチーズとは全く異なります。見た目はキャラメルのような茶色でつやつやとした光沢があり、切り口も均一な茶色です。口に入れるとねっとりとした独特の質感で、乳糖のカラメル化による甘みが強く広がります。チーズというよりキャラメル・キャンディーに近い味わいと表現されることが多いのはこのためです。
従来のチーズの概念で食べると驚く方が多いですが、これがイェトオストの最大の個性でもあります。好き嫌いが分かれやすいチーズですが、独特の甘じょっぱいキャラメル風味はやみつきになる方も多いです。
イェトオストの写真
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味と食べ方(ペアリング)
塩キャラメルのような甘みと塩気が絶妙にバランスしたねっとりした味わいが最大の特徴です。山羊乳由来のほのかなコクと酸みがキャラメルの甘みに重なり、食べるほどに複雑な余韻が広がります。
ノルウェーでの定番の食べ方は、専用のチーズスライサーで薄くスライスして、ワッフルやライ麦パン・薄いクラッカーにのせて食べるスタイルです。こけももジャム(リンゴンベリージャム)を添えるのが現地の伝統的な組み合わせで、甘酸っぱいジャムとチーズの甘じょっぱさが絶妙に調和します。
薄くスライスするのが基本で、厚切りにすると甘みが強すぎるため、チーズスライサーやピーラーを使って紙のように薄く切るのがポイントです。
飲み物との相性では、紅茶やコーヒーとの組み合わせがよく合います。チーズの甘みとホットドリンクのほろ苦さが引き立て合い、スイーツ感覚で楽しめます。
お酒との相性はシードルやフルーティーな赤ワイン、コクのある赤ワインがすすめられています。
料理への活用としては、パンケーキやワッフルにのせて食べるほか、クリームソースに溶かしてグレービーソースのような使い方もできます。アップルパイの具材に混ぜたり、パンナコッタのフレーバーに使うなど、その独特の甘みを活かしたデザート系の料理への応用も楽しめます。
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