スカモルツァ

スカモルツァ(Scamorza)は、イタリア南部を発祥とする牛乳製のパスタフィラータ(練り引き)系チーズです。プーリア州やカラブリア州が主な産地とされ、アブルッツォ・バジリカータ・カンパニア・モリーゼなど南イタリア全域で広く作られています。1996年にイタリアのPAT(伝統的農産物)に認定されています。
製法はモッツァレラと同じパスタフィラータ系で、カードを温めながら練り引きして成形します。モッツァレラとの大きな違いは成形後の工程で、スカモルツァはひもで首のあたりをきゅっと縛り、その状態で吊るして乾燥・熟成させます。この「首を縛る」工程によって上部が小さく下部が大きいひょうたん(梨)型の独特のフォルムになります。
名前の語源はイタリア語の「capa mozza(切り落とされた頭)」や「testa mozzata」に由来するとされており、首を縛られたような形の見た目からきていると言われています。また南イタリアの方言では「スカモルツァ」が「間抜け・おっちょこちょい」という意味で使われることもあり、チーズの形がユーモラスに擬人化されているとも言えます。
スカモルツァには大きく分けて2種類あり、燻製をかけないプレーンタイプが「スカモルツァ・ビアンカ(bianca)」、燻製をかけたものが「スカモルツァ・アフミカータ(affumicata)」と呼ばれます。
モッツァレラとの違い
スカモルツァはよく「モッツァレラの代わりに使える」と紹介されますが、両者には明確な違いがあります。
モッツァレラは作りたてをフレッシュな状態で食べることを前提としており、水分が多くやわらかくジューシーです。対してスカモルツァは吊るして乾燥・熟成させるため水分が抜けて引き締まった弾力のある質感になり、モッツァレラより風味が凝縮されてミルクのコクが増しています。
加熱するとよく溶けてよく伸びる性質はモッツァレラと共通ですが、スカモルツァの方がより旨みが強く、料理の素材として存在感を出しやすいチーズです。
スカモルツァの写真
2016年3月に宮崎県の「ダイワファーム」で購入、2016年3月当時421円でした。
この時チーズは「リコッタ」「モッツァレラ」「トーマダイワ」「ジンゼ」「ロビダイワ」「スカモルツァ・アフミカータ」「スカモルツァ」「プロボローネ」「カチョカヴァッロ」を、他にヨーグルトも購入しました。
味と食べ方(ペアリング)
プレーンのスカモルツァ・ビアンカは、モッツァレラより凝縮されたミルクのコクと弾力のある食感が特徴です。クセはなくマイルドで、そのまま食べてもやわらかなチーズらしい旨みがあります。
イタリアで最もポピュラーな食べ方は「スカモルツァ・アッラ・グリッリャ(grilled scamorza)」で、半分に切った断面をグリルやフライパンで焼くだけで、表面がカリッとなりながら中がとろりと溶け出す絶品の一品になります。ナポリ料理の定番として「グリルした肉にも劣らない」とも称されます。
ピザのトッピング・グラタン・ラザニア・パスタ料理など幅広く使え、モッツァレラの代わりとして料理の汎用性が高いのも魅力です。薄くスライスして生ハムと合わせたアンティパストとしての食べ方も定番です。
ワインとの相性は南イタリアの赤ワイン(プリミティーヴォ・アリアニコ・サンジョヴェーゼなど)がよく合います。白ワインならフィアーノやヴェルメンティーノなど同じ南イタリアのものが産地として自然なペアリングです。
購入店
- ダイワファーム(2016年3月)




