デリス・デ・カバス

デリス・デ・カバス(Délice des Cabasses)は、フランス南部ミディ=ピレネー地域圏のアヴェロン県、グラン・コース自然公園の中心部で作られる羊乳のフレッシュチーズです。
「デリス(Délice)」はフランス語で「至福・喜び」を意味し、「カバス(Cabasses)」は地元の方言で雌羊を指す言葉とされており、名前のとおり羊の乳からしか生まれない繊細な美味しさが詰まったチーズです。
アヴェロン県はロックフォールを産む羊乳チーズの一大産地としても知られており、この地方には古くから羊の牧畜文化が根づいています。デリス・デ・カバスはその中でも小規模なアルチザン(職人)によって作られるフレッシュタイプで、殺菌羊乳を使い約2週間熟成させて仕上げます。脂肪分は15%と比較的低く、軽やかな仕上がりが特徴です。
ロックフォールとの産地のつながり
同じアヴェロン県からはロックフォール(Roquefort)という世界的に有名な青カビの羊乳チーズも生まれています。ロックフォールが強烈な個性と塩気を持つ長期熟成の青カビチーズであるのに対し、デリス・デ・カバスはフレッシュでやさしく、羊乳の甘みをそのまま楽しめるチーズです。同じ地域の羊から生まれた全く異なる2つのチーズとして、対比しながら楽しむのも面白いです。
フランスでは年間を通じて販売されており、パリのチーズ専門店アンドルエでも取り扱われるなど、ミディ=ピレネーを代表するアルチザンチーズとして評価されています。
デリス・デ・カバスの写真
2014年6月当時フェルミエ 渋谷店で80gで1,240円(税込1,340円)でした。 「ラングル」も一緒に購入しました。
味と食べ方(ペアリング)
生地は白くきめ細かでなめらか、口どけが軽やかでさっぱりとした風味が特徴です。羊乳由来のほのかな甘みとコクがありながら、クセや臭みはほとんどなく、フレッシュチーズの中でもとりわけ食べやすい部類です。
食べ方は大きく2つのスタイルが楽しめます。ひとつは甘いスタイルで、はちみつやフルーツジャム、フルーツソースをかけてデザートとして食べる方法。羊乳の甘みと蜂蜜・フルーツの甘みが溶け合い、フレッシュな後味が心地よいです。
もうひとつは塩のスタイルで、粗塩・粒こしょう・オリーブオイルをかけてシンプルに楽しむ方法。これだけで前菜やサラダの一品として十分な存在感になります。
サラダへのトッピングとしても優秀で、崩してグリーンサラダに散らしたり、ルッコラ・フィグ・くるみと合わせるとより豊かな一皿になります。料理への活用としては、その微妙な甘みを活かしたソースや、キッシュへの混ぜ込みにも向いています。
ワインとの相性については、アンドルエではコルナスやリラックなどローヌ渓谷南部の赤ワイン、またはフォジェールとの組み合わせをすすめています。ただしフレッシュでやさしいチーズのため、軽めの白ワインやロゼとも十分合います。
購入店
- フェルミエ 渋谷店(2014年6月)




